石垣島の豊年祭2023

執筆者:与那原(石垣島本校)


豊年祭とは

豊年祭の風景

今年の稲の収穫に感謝して来年(来夏世:クナツユー)の豊穣を祈願する沖縄の伝統行事です。

沖縄の稲刈りは6〜7月頃に行われるため、豊年祭はそれに合わせて旧暦6月に開催されます。
内容や日程は地域によって違います。

今回、ご紹介する四ヵ字(しかあざ)の豊年祭は、石垣市内の4つの字(あざ(集落))「新川・石垣・大川・登野城」の4つの地域の合同豊年祭で、石垣島の中では最大規模で二日間開催されます。
コロナの影響で4年ぶりの開催となった今年は、台風6号の影響で日程がずれ、8/5(土)・6(日)に開催されました。

オンプール

オンプールのようす

1日目(オンプール)は、各字(あざ)の御嶽(うたき・祭祀などを行う聖地)で今年の収穫に感謝する儀礼や、婦人会や字会・地域の小学校をはじめ、子供や生徒たちも参加して奉納芸能などが行われます。
写真は「字石垣」の宮鳥御嶽の様子です。

字石垣の宮鳥御嶽の様子

ムラプール

2日目(ムラプール)では、真乙姥御嶽(まいつばうたき)に四ヵ字や各団体が大集結。
各団体の旗頭をはじめ、太鼓や巻踊りや奉納芸能などが奉納されます。

いきなりですが、ここでクイズです♪

下の2枚の写真はメイン会場の前を時間差で撮影しましたが、違うところがあります。
それは何でしょう?

回答!

正解は・・・「信号機」です!

移動した信号機の写真

旗頭は、信号機よりも高く、また持ちあげると、電線にも引っかかります。
ですので、祭りの時間帯はこの通りは歩行者天国となり信号の位置も動かします。
また、電線が引っ掛からないように、横断する電線も少ない道路になっています。

話がずれてしまいましたが、奉納の様子です。

団体の奉納の次は、種子の入った籠を持った稚児を従えた神から、種子の籠が渡される「五穀の種子授けの儀」 が行われます。

五穀の種子授けの儀の写真

この儀式の後は、女性だけで繰り広げられ子孫繁栄を祝う綱結びの儀礼「アヒャー綱」

「ブルピトゥ(綱貫人)」と呼ばれる(新川で生まれ育った農家の嫁が務める大役)が、神事から綱引きの雄綱と雌綱をつなぐブル棒(カヌチ棒)を受け取り、棒を差し込むと、女性たちは「サー、サー、サー」と歓声を上げて踊り、祭りは最高潮を迎えます。

フィナーレ

日没を迎える頃、豊年祭の会場は、参加者や見学者で綱を運びながら水元の神前と言われる真乙姥御嶽の約200m西側の場所に移動します。
夕闇に映える電気がついた旗頭がとても幻想的です。

豊年祭のフィナーレのようす

暗くなると、綱の両側から松明に囲まれて、東から「なぎなた」、西から「鎌」を持った武者が板舞台に乗せられてきて、綱の中央で勇壮な「ツナヌミン」を演じます。

今年はうまく場所とりができず。。。(左)ですので4年前の写真もどうぞ(右)

「ツナヌミン」のあと、地域住民総出の大綱引きが始まり、豊年祭はフィナーレを迎えます。
石垣島の夏の風物詩のひとつ、豊年祭。
雰囲気を感じていただけたでしょうか?

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