今回はスクーリングにて対面で行う、反転授業の様子をご紹介します。
※スクーリングは年に数回、対面で行う授業です。
■MSCの対面授業について
瑞穂MSC高等学校では、ただ座って先生の話を聞くだけではなく、
グループワークを中心とした授業を展開していきます。
反転学習といって、これまで動画授業などで学んできたことを、
生徒同士で知識を出し合いながら進めていきます。
今回は、家庭科 辰濃菜穂(たつのなほ)先生による模擬授業の様子をご紹介。
まずは、たつの先生から対面授業への思いを聞いてみました。
たつの先生
「スクーリングでは、同じ生徒に何度も授業をするわけではないので、毎回違った空気感になると思っています。
その時の生徒の疑問や考えに、家庭科教師としての知識をもってしっかり対応してあげられるように、こちらも勉強しておきます。
そしてスクーリングを終えた時、家庭科の内容を改めて身近に感じて
‘‘教科書や資料集を、これからも大事に持っていたいな‘‘ ‘‘もう一度、学んだことを振り返ってみようかな‘‘と思ってもらえるような時間になればいいなと思っています。」
ちなみに…
模擬授業では、他教科の先生が生徒として参加しながら、
スクーリングで行う内容を模擬的に実施します。
先生間で実際の授業を受けてみて、生徒の側に立った意見も取り入れながら、
授業を組み立てているのです。
ここでは先生同士の和気あいあいとした雰囲気や、やり取りも伝わるかと思います。
それでは、模擬授業の様子をのぞいていきましょう。
■家庭総合の模擬授業
今回模擬授業に参加した先生
- 辰濃菜穂(たつのなほ)先生:家庭科
- 伊藤哲二(いとうてつじ)先生:副校長/保健・体育科
- 今窪一太(いまくぼかずた)先生:社会科
- 大角康(おおすみやすし)先生:国語科
- 野溝怜央(のみぞれお)先生:社会科
①事前学習(動画授業)の振り返り
まずは事前学習の振り返りから。
動画授業で学んできたことを、穴埋め形式で振り返ります。
たつの先生「ここには何の単語が入るでしょう?」
のみぞ先生「はい!〇〇です」
たつの先生「そうですね、次は・・・」
といったように、この後のグループワークに向けてまずは復習の時間。
ここでは他教科の先生たちは生徒なので、先生が先生に尋ね答えるという不思議な空間です。
②テーマ発表・内容決め
続いて、グループワークの時間。今回は2人1組でペアになりました。
家庭科の授業なだけに、身近なテーマです。
たつの先生「家庭科の単元は、どれも人の一生のどこかにかかわってくるものです。単元を幅広くとらえつつ、スクーリングの短い時間でも充実した授業になるよう考えています。」
たつの先生のお話の通り、実際にぜひ授業を受けて体感してほしい内容となっています。
さて、まずはテーマをもとに、各ペアでどう進めていくか内容を話し合います。
てつ先生・いまくぼ先生ペア
「私たちの考えをここに集約して、頑張りましょうね」
おおすみ先生・のみぞ先生ペア
「僕たちも負けていられませんね」
まったく競うわけではないのですが、やる気に満ち溢れる生徒役の先生。
③個人ワーク・意見交換
そうこうしているうちに、次のワークへ。
話し合ったことを踏まえ、個人ワークで自分なりの考えをまとめます。テーマの中には食分野を中心に、保育・高齢者・消費などの幅広い単元を盛り込んでいます。動画授業での内容も織り交ぜながら、手元の教科書や資料集を使いワークシートに書き込んでいく先生たち。
たつの先生「わからないこと、気軽に聞いてくださいね~」
てつ先生「たつの先生!ここって…」
だんだんと集中モードへ、皆さん真剣に机に向かいます。
続いては、考えた案や意見をペアの人に伝えます。皆さん、どんな案を立てたのでしょうか。それぞれの良かった点、気づいた点などを書き留めながら共有します。
てつ先生とおおすみ先生の独創的な意見に、各ペアから笑い声と、どうまとめるかの戸惑いの色が見られました。これも、グループワークならではの時間ですね。
グループとしての結論をなんとかすり合わせる先生たち。そして次の全体発表に向け、のみぞ先生・おおすみ先生は発表者決めジャンケンをzoom上で行っていました。タイミングが合わず難しそう…。
③グループごとに発表
いよいよ各ペアの考えを発表していきます。
自分の生活に置き換えても考えられる内容に、うんうんと頷く先生一同。
たつの先生の‘‘家庭科の科目を身近に感じてほしい‘‘という思いが反映された授業でした。
■終わりに
終始和やかな雰囲気で進んでいった模擬授業、いかがでしたか?
教科書の内容を幅広く活用しながら一つのテーマで話し合うことで、今までの学びが身近なものとして感じられるきっかけとなるのではないでしょうか。
先生たちも様々な資料を参照しながら、頭をひねっていました。
また、授業を終えた先生たちから「当たり前に思っていた生活習慣も、見直すきっかけになるかも」と振り返る声もあり、生活においての家庭科の身近さを感じますね。
さて次回は、国語科の大角先生による模擬授業の様子をお送りします。お楽しみに。